4年生もはじまり、中学受験を考える子どもたちのほとんどが塾に入りました。
SAPIX(サピックス)、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研、栄光ゼミナール、そして中堅塾などいろいろな塾へ通う子どもたち。
御三家狙いの子達はこぞってサピックス、早稲田アカデミー、四谷大塚に入り、みんな塾での様子はひきこもごも…と言った感じのようです。
娘もご他聞にもれず、塾へ入ったのですが…女子御三家狙いではないとしても、上位共学校を目指すなら御三家を受験できるレベルの塾に入れなくて良かったのか…と親として最初は悩みました。
◆女子御三家の参考記事はこちら↓
ちょうど上級生と年齢が近くなってきたせいか、今年は受験が終わった親御さんと話をする機会が増え、4月の上旬を過ぎるといろいろ話が聞けました。
Contents
サピックスに入れば御三家に入れる…わけではない
ここでは3人のママに聞いた話を紹介します。
1 娘二人をサピックスと個人塾に入れたママの話
昨年に引き続き、下の娘さんも桜蔭に合格したママに話を聞きました。
お姉さんを仮にOちゃんとします。そして妹さんをUちゃん。
サピックスといえば、上質なテキストと宿題の量で有名な塾。毎年男女ともに御三家入学者を多数出し、そういったハイクラス校への対策も素晴らしい塾です。
でもママの感想は「たまたまうちの子に合っただけ」とのことでした。
これまで学校での成績は、テストの点数は良いけど授業態度があまりよくないからか、良い成績ではなかったOちゃん。
サピックスに入れた途端、「勉強が面白い!」と言い出して、宿題や授業にのめりこんでいったそうです。
なので、クラスも最初はAクラスだったのがあっという間にα1クラス。
そのまま桜蔭に合格し、昨年の春から通い始めました。
最初のお姉ちゃんで、サピックスに塾としての手ごたえを感じていたOちゃんママは、もちろん年子の妹Uちゃんもサピックスに入れました。
やはり最初はAクラスに入ったUちゃん。ところがずるずるとクラスが下がってきたそうです。
話を聞いてみると
とのこと。
最初は励ましていたものの、『もしかして塾に合わないのかな』と思って、いそいで面倒見のいい個人塾に、4年生の3学期で転塾をしたそうです。
いわゆる家族経営の個人塾へ。
するとそこでは先生と馬が合い、丁寧にコツコツと勉強をしたことで、今年見事桜蔭に合格。
さらに慶応義塾中等部も合格し、慶応へ進学したとのことでした。
「最初はねサピックス辞めたらダメなんじゃないか…って思っちゃって、ちょっと行動が遅れたのよねぇ。でもよくよく考えたら、一人突き進んで行くタイプのお姉ちゃんには性格的にサピックスが合っていただけで、下の子には苦痛でしかなかったのよね。」
話を聞いて、自分がつい『塾の持っているポテンシャル』だけに注目して、自分の子との相性を無視して決めようとしていたことに気が付きました。
いくら揃っている教材や塾の内容が良くても…それを子どもがやろうとしなければ意味がないのだと…。
イギリスのことわざで…
馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない。
これに尽きるな…と思いました。
二人の受験が終わってみてママの感想は「塾のカラーが子どもに合うかどうかだけが大事。
いくら塾が良くても、塾はやる気の無い子をやる気にはしてくれない」とのことでした。
2 サピックスに小6春から入れたママの話
家庭学習で6年生までお子さんの勉強を見ていたママ。
下の子に手がかかるようになり、あまり傍で勉強を見られなくなったので、小6からサピックスにいれたそうです。
小6からサピックス。うちの子には夢のまた夢です。
クラスは入るなりα2。
そこで約1年間だけ在籍し、雙葉中学校と豊島岡女子学園に受かり2校しか受けなかったのだとか……。
この話を聞いた時に「あぁ、うちの子には参考にならない話だなぁ」とぼんやり思ったのですが、話しを聞くうちに、このママも「塾は合うか合わないかだけよ、どこだなんて実は関係ない」と言うのです。
実はこのお家の娘さんは、低学年で一度別の大手塾に入っていたのだそうです。
でも合わなくて辞めてしまい、それ以来Z会の教材を使って家庭学習だったのだとか。
でも最後の1年だけは、どうしても家で勉強を見てあげられないから塾へ…。
その娘さんにサピックスはとても合っていて、楽しく勉強できたそうです。
二人のママの話を聞いていると、結局受験まで「勉強楽しいよね!」と気持ちを持っていけたかどうかにかかっているのかもなぁ…と思いました。
3 早稲田アカデミーに入れたママの話
小学3年生から中学受験を考え始め、塾に入れたママ。
大人しい性格の子だったので、大手個人塾に入れたそうです。
でも大人しいゆえに、闘争心も育たず…いつまでものらりくら~りなんとなくな勉強している娘さん。
そこで、小4の春から近所の早稲田アカデミーに入れてみました。
頭にハチマキつけて「やるぞ!おー!」と雄たけびを上げるので有名な、炎系中学受験対策塾です。
でも近所ゆえにお友達が多く、学校のポジションをそのまま引きずってしまい、モチベーションがなかなかあがらなかったそうです。
そこで、思い切って小4の秋で校舎を変更。
家から遠くなってしまうけど、もう小4なので電車通学をしてもらい、帰りは塾の前まで迎えにいったのだとか。
そこからは勉強に集中することが出来、女子学院に受かったそうです。
「最初は家から近い塾の方がいいと思っていたんだけど、うちの子は学校の子に流されて、学校でのポジションのまま居ようとするから『がんばって追い抜こう!』とかそういうのが全然ダメだったの。意外にも本校舎に入れたら知り合いの子も少なく、勉強に集中できたみたいで…あぶなかったのよ」とのことでした。
たしかに、女子はどうしても周りと迎合してしまおうとして、自分だけがんばる!みたいのがむずかしいのかもしれません…。
近所の塾の方が通いやすいよ…という話はよく聞いていただけに目からウロコでした。
3人の話を聞いてみて、共通しているのは
が大事。ということでした。
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じゃあ塾はどうやって選べばいいの?
塾の選び方の際に、実は塾のカリキュラム内容はあまり大差が無いようです。
しいて言うなら「予習型」「復習型」「復習型 完全版」。
お子さんのタイプで考えてみて下さい。
予習型……四谷大塚タイプ
塾での授業の前に自分で学習していく。最初の理解をしてから授業に臨むので、授業の吸収が早い。
前のめりになんでも「何で?」「どうして?」と学習意欲高い子向け。
興味が沸けば、自分で率先して勉強しようとするので自宅学習のクセがまったく必要なかった子でも勉強スタイルが見につきやすい。
ただし、問題集の精査などは親がしないと余分な勉強までしてしまうので、子どもの勉強に付き添うのが大事。
学校の授業がつまらないと思っている子の興味も引く。
復習型……サピックス、早稲田アカデミー、日能研、栄光ゼミナール
塾の授業を受けたものを、家で復習をする。
ただ復習型の塾の場合、全てを塾で解説してくれるわけではないので、基本を教えてもらいその他は自宅で自ら学ぶ必要がある。
自分で考え抜くことができるタイプの子むけ。
一つの課題をじっくり考え、教えてもらったものをゆっくり咀嚼するタイプの子に合っている。
受動的でありながら、かつ自宅学習のクセがついていないとなかなか難しい。
復習型に入れる場合は、入塾までに自宅学習のクセをつけることが大事。
復習型完全版…大手系列の個人塾など
塾で全て解説が済んでから、家庭で全て復習する。
自宅で親が解説する必要が少なく、自分で取り組むのが苦手な子でも「教えてもらったことを復習する」という学校スタイルの学習なので、あまり勉強が得意で無い子にはむいている。
これらを実際に見てみて、お子さんがどの勉強方法なら理解が早いのか、試してみるのもオススメです。
サピックスの説明会に行くと、一通り資料などと一緒に問題集のお試し版も頂けました。
その他の塾でも、問題のお試し版を頂くことはできたので、できるだけ資料を集めて試してみると分かりやすいかもしれません。
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最後までがんばりぬくために わが子に合った中学受験塾を探す
サピックスにはサピックスのタイプの子、早稲田アカデミーには早稲田アカデミーのタイプの子。
それぞれ子どもによって伸びる塾が違うのだな…と思いました。
塾の実績だけをみるのではなく、生徒との接し方、校舎の雰囲気、お友達とどう相乗効果をあげていけるか…こうしたママたちの話と塾のタイプを見比べながら、是非ともわが子に合った塾を見つけたいと思います。
◆女子御三家の参考記事はこちら↓
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