教育

理科実験が好き!算数が好き! 理系女子の中学受験におすすめの学校は?

理科実験が好き!算数が好き!理系女子の中学受験にオススメの学校は?

小学4年生になってくると、自分の子の勉強の仕方や、興味の持ち方から「あ、この子は文系だな」「理系だな」と大体のタイプが分かってきます。

この文系、理系も中学受験をする上で、とても大事な点です。

今日は女子が理系に進む場合のお話しをしたいと思います。

自分の子がリケジョかな?と思ったら 中学受験校の選び方

私立中学46校からお話しを聞いてみて分かったことがあります。

理系の女の子は共学よりも女子校がオススメ…ということです。
それはなぜか…。

共学校に理系女子が進むと、中学男子の理系的伸び率に圧倒され「かなわない」と思って努力をやめてしまう子が多いからだそうです。

確かに中学受験の成績伸び率なんかを見ても、男の子はあるときスイッチが入るとバーンと成績が伸びるのに対して、女の子はコツコツやって成績を積み上げていく…。
勉強の伸び方がベースから違うのです。

せっかく理科が好き、算数が好き…となっても。共学校にいって急激な伸びを見せる男子を見て自信を失い、理系への興味まで失ってしまうのは本当にもったいないです。

ではなぜ女子校がオススメなのでしょうか。

それは、女子には女子の理系の伸ばし方があるからです。
女子校で理系女子に囲まれて過ごすことで、女子の理系伸び率はグンと変わります。

ここに2018年のデータがあります【参照:進学レ~ダ~ 2018年11月号】。

男子トップ校

筑波大付属駒場中学校・高等学校
医大現役合格率 32.1

女子トップ校

桜蔭中学校・高等学校
医大現役合格率 54.5

医大の合格率だけではありますが、驚きの結果……。
もちろん、共学でもマイペースに自分の勉強を見つめ進められる子は、伸びていくと思います。

でも、女子校ならではの理系の育て方…というのがあるということを是非頭の隅に置いて中学受験の学校選びをしてください。

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実際受験できる中学は?理系の女子中学校はどんなところがあるの?

実際受験できる中学は?理系の女子中学校はどんなところがあるの?
さきほど、女子御三家のトップ桜蔭はご紹介しましたが、他にも理系女子におすすめの女子校は沢山あります。いくつかピックアップしてみましたのでご覧下さい。

偏差値70台のものから50台まであります。
(偏差値は全てインターエデュ調べ)

学校名 偏差値
桜蔭中学校・高等学校 71
女子学院中学校・高等学校 69
豊島岡女子学園中学校・高等学校 68
4 雙葉中学校・高等学校 67
5 浦和明の星女子中学・高等学校 67
6 白百合学園中学高等学校 64
7 洗足学園中学高等学校 64
8 学習院女子中・高等科 61
9 晃華学園中学・高等学校 57
10 普連土学園中学校・高等学校 55
11 光塩女子学院中等科/高等科 51

偏差値高めの学校が多いですが、医学部進学率が一定数以上の学校です。
(参照:進学レ~ダ~ 2018年11月号)

赤字の学校は、授業などでも理系に力を入れている学校となります。
雙葉は医学部進学率自体とても良いのですが、学校説明会でも「どちらかといえば文系が多い学校」と言っていたので、赤字にはしていません。
逆に普連土学園は、進学率はそこまで振るわないのですが、最近リケジョを育てる学校として名前があがってきているので、将来性を込めて表にいれました。

それでは赤字で上げた学校の中から3校、私が実際に見た感想を交えてご紹介します。

桜蔭中学・高等学校

女子トップ校の桜蔭中学・高等学校。
数学を「科学の言語」「純粋で自由な学問」としてとらえ、中学では代数と幾何にわけて学習をします。高校2年、3年生になると習熟度別授業も行われるなど、より突き詰めた数学の授業となります。
理科についても物理室、化学室、生物室で実験を行い、その後レポートをまとめ論理的思考応用力を鍛えます。
こうした磨き上げた勉強で、2018年度卒業生231名のうち、44名が国公立大の医学部に合格。81名が私立大の医学部に合格という実績を出しています。

豊島岡女子学園中学校・高等学校

1クラス44名前後と、かなり人数多い中で勉強をするのですが、先生いわくあまり周りと自分を比べない子が多いのだそうです。

豊島岡では毎朝5分間「運針」といって、ひたすら縫い物をします。この静寂の5分間、無心で縫うことで、5分でできることを知り、集中の仕方を学び、5分の時間のつかい方を知るそうです。

ですので、勉強にもこれが反映され、それぞれの目標にコツコツと積み上げていく子が多いのだとか。

部活もさまざまなものがあり、この学校を選ぶ子は部活をやりたくて学校へ入学してくる子も多いそうです。まさに文武両道といったイメージ。芯の強い生徒さんが多い印象でした。

光塩女子学院中等科/高等科

偏差値的にとてもお得な学校です。入学の時の偏差値は低いにも関わらず、国公立早慶への進学度はすばらしいものがあります。

学校の生徒さん自体も、おっとりとした静かな子が多い印象でした。

理系に進む生徒さんが多く、習熟度進路によるコース制授業なども充実しています。

説明会で何人かの生徒さんが発表されていたのですが、「お友達ができるのか不安でした」という子が多かったので、そういった大人しめな女の子に合っている学校だと思います。

シスターに囲まれながら、ゆったりとした雰囲気の中で過ごす中学・高校生活なイメージです。

また医学部進学率自体はそこまでではありませんが、三輪田学園中学校・高等学校なんかもお話しを聞いた感じでは、「女子の理系教育」について焦点を当てながら教育をしている印象でした。

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理系の才能は女子ならではの育て方がある

理系の才能は女子ならではの育て方がある
さまざまな私立中高一貫校の話を聞いて、実験設備などが整った共学校なども沢山見ました。

理系の共学校であれば東邦大東邦芝浦工業大学付属柏広尾学園の医進サイエンス、三田国際学園メディカルサイエンステクノロジーコースなど、魅力的な理系学校は沢山あります。

もし女の子の中学受験で、理系に秀でた才能があるのなら、是非とも女子校の理系も選択に加えてみて下さい。

お子さんの性格にもよりますが、リケジョの育て方は私立中高一貫校だからこそできることがいろいろあるのです。

illustration by 河西紀明 parts illustrations by 明鳥

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