はじめに
私立の中高一貫校に入ると、教育費がだいたい月々6万円前後。
と考える方もいるかと思います。
6年間の大体の教育費は首都圏ですと以下のイメージです。
公立 約300万円
私立 約700万円
これだけ見ると、私学はなぁ…となりがちですよね。
でも、お金だけの問題で言うと、私立の現役大学合格率や、高校受験、大学受験をするための塾代などで、意外に私学と公立の教育費は100万円くらいの差までに迫ります。
しかも浪人が続けば、1年120万円とも言われる塾代で、すぐに私学の教育費に追いついてしまうのです。
そうしたことをも含め、中学受験を通して「子どものどの時期に投資をするか」を考えたいと思います。
↓まずは私立中学校を知るなら、こちらの記事がオススメです↓
中学校ごとの教育の違い
私は最初「中学受験」は考えていませんでした。
自分も公立の中学出身で、それなりに荒れた学校だったけどそれを乗り越えるのも、子どもの人生にとって大事かな?と。
また、公立の中高一貫校も都内には沢山あるし…私立の中学受験をわざわざしなくても…というのが今から4年前の私でした。
小学校に入学してから、本格的に公立の中高一貫校を考え始めたところ、塾の先生から「私立の中高一貫校も見てみませんか?」と言われたのが、私立の中学受験を考えるきっかけだったように思います。
そこで、まずは学校を知らなければと思い調べはじめました。
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データを見比べてみる
公立と何が違うのか。
まずはお金。
そして次は大学合格率。
この大学合格率で、衝撃を受けました。
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率が公立と私立では大きく違うのです。
これは驚愕でした。
2017年 春 (データ参照/日能研、中学・高校偏差値参照/インターエデュ) 抜粋
赤字:合格率が高いにも関わらず低い偏差値
青字:公立高校
():高校偏差値が不明な中学時の偏差値
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 75%圏内
偏差値 | 学校名 |
71 | 開成高等学校 |
(65) | 海城 |
64 | 日比谷高等学校(東京) |
63 | 横浜翠嵐高等学校(神奈川) |
(62) | サレジオ学院 |
(57) | 公文国際学園 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 70%圏内
偏差値 | 学校名 |
66 | 豊島岡女子学園 |
65 | 千葉高等学校(千葉) |
(61) | 横浜雙葉中学校 |
※都内公立高校 該当なし
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 65%圏内
⇒公立高校 該当なし
偏差値 | 学校名 |
(67) | 浦和明の星女子 |
59 | 帝京大学 |
59 | 本郷 |
(55) | 湘南白百合 |
(51) | 光塩女子学院 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 60%圏内
偏差値 | 学校名 |
(66) | 小石川(東京) |
(66) | 駒場東邦 |
(63) | 芝 |
(61) | 吉祥女子 |
(60) | 世田谷学園 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 55%圏内
偏差値 | 学校名 |
(68) | 麻布 |
(66) | 市川 |
(64) | 相模原中等(神奈川) |
(63) | 昭和学院秀英 |
(61) | 逗子開成 |
(58) | 城北 |
(57) | 開智(一貫部) |
※都内公立高校 該当なし
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 50%圏内
偏差値 | 学校名 |
(64) | 西高等学校(東京) |
(63) | 湘南(神奈川) |
(63) | 東京都市大学付属 |
(62) | 広尾学園 |
(60) | 柏陽(神奈川) |
(59) | 栄東 |
(53) | 富士見 |
とりあえず、合格率50%まで並べてみました。
素人調べなので、正確なデータはそれぞれ参考資料先でご覧頂けますと嬉しいです。
これを見て、
なんて思いませんか?
でもちょっと待って下さい、これやけに「公立高校」少なくないですか?
そうなんです。
少ないんです。
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公立高校の東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率
実は合格率50%の下には公立高校のこんなデータが続きます。
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 45%圏内
都道府県 | 学校名 |
東京都 | 桜修館、国際 |
千葉 | 東葛飾 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 40%圏内
都道府県 | 学校名 |
東京都 | 両国、大泉、三鷹、青山、武蔵、戸山、国立、立川国際、南多摩 |
神奈川 | 厚木 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 35%圏内
都道府県 | 学校名 |
東京都 | 九段 |
神奈川 | 横浜緑ヶ丘、川和 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 30%圏内
都道府県 | 学校名 |
東京都 | 新宿、富士 |
神奈川 | 横浜国際、多摩 |
千葉 | 千葉東、船橋 |
埼玉 | 浦和、大宮 |
東大、早稲田、慶応、上智の現役合格率 25%圏内
都道府県 | 学校名 |
東京都 | 白鷗、小松川、立川、武蔵野北 |
神奈川 | 横須賀(県立)、相模原、光稜、希望ヶ丘 |
千葉 | 佐倉 |
埼玉 | 浦和(市立)、川越、浦和第一女子 |
けっこう偏差値の高い公立ばかりです。
入るのは大変なのに、こんなに合格率低いの!!と衝撃でした。
さらに、合格率75%のところから紹介しましたが、実は私立中学は合格率80%~130%のところが21校あります。
国立であれば、合格率110%に「筑波大学付属駒場」、合格率80%に「東京学芸大学国際」、「お茶の水女子大学付属」がありますが…
基本公立高校は75%以上にはありません。
私立中高一貫高と公立中学・高校 お金の実態
これまで並べたデータのような、大学進学だけが学校の良さではありませんが、この合格率は私立中学の授業内容が公立中学と大きく違うことを物語っています。
週6日制の多い私立中学は、授業時間数も多いため高校2年生までに高校3年間の勉強が終わるところがほとんどです。
また、特別講習が無料で、夏期講習も安価でうけられるところが多いです。
(私が1~2校聞いたところ、10,000円前後でした)
さらに、この上位に入る私立中学のほとんどが口をそろえて言うのは
「塾に通っている子がほとんどいない」
ということです。
つまり、私立中学入学後は塾代がかからない学校があるのです。
まれに、塾に通っている子が多い私立中学もあります。
そこは学校説明会などでガンガン聞いて下さい。
(O学園女子の先生に聞いた時「ん~まぁまぁ通っている子がいます」とおっしゃっていました。)
公立の中学の通塾率は7割の子がしていて、私立を上回ります。
中学で年間約30万~60万円ほど塾代がかかるそうです。
また、高校の塾代は年間約40万円~100万円(夏季、冬季、春季講習は別)、浪人すると年間約80万~120万…。
中高であっというまに、300万です。
⇒上記グラフは中3、高3の時に「特別講習、入試対策など」の塾代を含めています。
残り100万は浪人すれば容易に追いつく値段です…。
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私立中学と公立中学の時間についても考えてみる
ここまで、進学率とお金のことについてお話しましたが、最後に時間について、さっくりお話したいと思います。
この表に分かりやすく、私立の塾に通わない子の放課後時間の使い方と、公立に行きながら塾に通った場合の放課後時間の使い方を比較しました。
私立の子は20時から自由な時間が持てますが、公立の塾に通う子は意外にも通塾などに時間が割かれ、家への帰宅時間も遅くなります。
また、更にいうと、この青い部分(宿題&夕食)の時間で学校の宿題と塾の宿題をこなさなければなりません。
私立中学の子は塾に行かない分、部活の時間を削ることなく、存分に楽しむことができ、家でも自由な時間が持てます。
また、この比較を見ると私立中学は通学時間が平均1時間というのがネックと考える方も多いでしょう。
でも、実はこの時間で本を読んだり、単語を覚えたり、意外に有意義に使える時間だったりするのです。
私は高校の時、片道1時間半の通学時間でした。いま思い出すと、この時間で本を読み、音楽を聴き、テスト前はテストノートを作っていました。
なので、そこまでマイナス要素で考える必要はないのかもしれません。
私立中学は推薦などの枠も充実しており、浪人生が少ないのも、大きな魅力の1つです。
浪人として過ごす1年の時間ロスが無いのも、私立と公立を比べる上で考えたい事実です。
おわりに
ここまで、お金、進学率、時間についてお話しました。
私立中高一貫高と公立中学・高校を、まずはこういった単純なところから比べてみて下さい。お金、時間、大学進学率などトータルで考えたとき、私立中学はお得といえます。
お子さんへの投資はどの時期にしますか?
小学生時代に遊べないのが可愛そう?じゃあ中高に受験一色になって部活や青春が謳歌できないのは?
子どもの教育において、どこにお金を使うか…「塾」なのか、「学校の教育」なのかなどを考える出発点になれば幸いです。
決して、「私立=高い」だけで判断せず、いろいろ検討してからお子さんにどのような道があっているか考えてみて下さい。
記事冒頭でもご紹介しておりますが…
↓まずは私立中学校を知るなら、こちらの記事がオススメです↓
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